開業時や創業時にGoogleビジネスプロフィールを登録したものの、その後ほとんど手を付けていない、という中小企業もあるでしょう。特に問題が起きているように見えないため、後回しになりがちです。日々の業務に追われる中で、優先順位が低くなってしまうのも無理はありません。ホームページの更新ならまだしも、Googleビジネスプロフィールまで手が回らない、という会社は多いのではないでしょうか。
ホームページとは別に、Googleマップや検索結果に直接表示されるという特性上、見落とされがちですが、実は日常的に多くの見込み客の目に触れている場所でもあります。ホームページのリニューアルには時間とお金をかけても、Googleビジネスプロフィールは登録して終わり、という会社は少なくないでしょう。無料で使えるツールだからこそ、かえって後回しにされやすいのかもしれません。
特に、スマートフォンで「近くの店」「業種名+地域名」といった形で検索されたとき、最初に表示されるのはホームページではなくGoogleビジネスプロフィールの情報であることが多く、その第一印象がそのまま来店や問い合わせの判断材料になります。ホームページまでたどり着く前の段階で、すでに比較・検討が始まっているとも言えるでしょう。
この記事では、放置によってどのような損失が起きやすいか、そして最低限何をすればいいかを整理します。

Googleビジネスプロフィール、開業のときに作ったきり全然触ってなくて……

それ、営業時間のズレや口コミへの未対応で、実は結構損しているかもしれませんよ
放置で起きている4つの損失
営業時間や住所などの情報が古いままになる
営業時間や住所が古いままだと、それを見て訪れた顧客が閉まった扉の前に立つ、といったトラブルにつながりやすいと指摘されています。特に、年末年始や臨時休業といった一時的な変更を反映し忘れると、直接的な機会損失につながりやすいでしょう。せっかく足を運んでもらったのに閉まっていた、という経験は、その後の印象にも影響しかねません。一度そう感じた顧客が、もう一度足を運んでくれるとは限らないでしょう。
第三者による情報の書き換え
Googleビジネスプロフィールは、オーナー以外の一般ユーザーからも情報の修正を提案できる仕組みになっています。放置している間に気づかないまま、誤った情報が掲載されたままになることがあると指摘されています。日頃から管理画面を確認する習慣がないと、こうした変更にしばらく気づけない可能性もあります。悪意のある変更でなくても、善意の第三者による誤った修正がそのまま反映されてしまうこともあり得ます。定期的に確認する習慣さえあれば早期に気づける内容も、放置していると長期間そのままになってしまいます。
口コミへの返信がない状態が続く
口コミに返信がない状態が続くと、読む側には「この会社は見ていない」というメッセージとして伝わることがあると考えられます。特に低評価の口コミに対して無反応のままだと、他の見込み客にも不安を与えてしまう可能性があります。反対に、丁寧な返信が一つあるだけでも、「きちんと対応してくれる会社だ」という印象につながることもあります。良い口コミにも一言お礼を返すだけで、雰囲気が変わって見えることもあるでしょう。
検索での露出が不利になる
情報が古いままだと、検索との関連性が十分に伝わらず、今力を入れているサービスで検索されても見つかりにくくなる可能性がある、という指摘もあります。せっかく新しいサービスを始めても、プロフィール上の情報が更新されていなければ、その情報が検索に反映されにくくなってしまいます。事業内容が変わったにもかかわらず、以前の業種のまま登録されているケースも見受けられます。取り扱う商品やサービスが増えているのに、登録情報がそれに追いついていない、という会社もあるかもしれません。
ここまでの4つを整理すると、次のようになります。いずれも一見地味な問題ではありませんが、積み重なると見込み客の印象や検索での見つけやすさに響いてくると考えられます。
| 放置の状態 | 起きやすい損失 |
|---|---|
| 営業時間・住所が古いまま | 来店トラブルなど顧客体験を損ねる |
| 第三者による情報の書き換え | 気づかないまま誤った情報が固定化する |
| 口コミへの返信がない | 「見ていない会社」という印象を与える |
| 情報が更新されていない | 検索での露出が不利になる |

ちゃんと運用しようと思うと大変そうで、つい後回しにしてしまいます

完璧じゃなくていいんです。月1回15分の点検だけでも変わってきますよ
見落とされやすい観点――採用活動への影響
集客だけでなく、採用活動にも影響し得るという指摘があります。求職者が応募前にGoogleマップやビジネスプロフィールを確認するケースもあるとされ、放置された状態は採用面でも不利に働く可能性があります。求人サイトだけを整えていても、こうした身近な情報源が古いままでは、応募を検討している人に不安を与えてしまうかもしれません。
求人票には前向きな言葉が並んでいても、Googleビジネスプロフィールの口コミや写真が何年も前のままだったり、社名で検索したときに出てくる情報が古かったりすると、「実際のところどうなんだろう」と不安に感じる求職者もいるでしょう。採用活動においても、求人票以外の場所で企業の実態を確認しようとする人は少なくないと考えられます。人手不足が続く中で、こうした見えない部分での機会損失は、意外と見過ごされやすいポイントかもしれません。
完璧を目指さなくていい、月1回15分から
放置を解消するといっても、毎日更新する必要はありません。月1回15分程度の点検・更新を、放置状態から立て直す最低限の目安として提案する記事もあります。基本情報の確認、未返信の口コミへの対応、写真や投稿の追加、権限の確認といった項目を、まずは一通り点検することから始められます。
特に重要なのは、「最終更新が最近である」という状態を作ることだと考えられます。写真を1枚追加する、簡単な投稿を1本載せるといった小さな行動でも、プロフィールが動いていることが伝わり、放置されている印象を和らげる効果が期待できます。毎回大きな更新をする必要はなく、小さな更新を積み重ねる方が、結果的に続けやすいとも言えるでしょう。無理のない範囲で続けられる仕組みにしておくことこそが、一番の長続きの秘訣かもしれません。
また、通知を受け取るメールアドレスが今も使われているものか、オーナー権限を持つ人が自社に複数人いるか、といった点もあわせて確認しておくとよいでしょう。担当者の異動や退職によって、誰もログインできない状態になっているケースも見受けられます。特に、以前担当していた社員がすでに退職している場合、権限の引き継ぎが行われないままになっていないか、早めに確認しておくことをおすすめします。後になって気づいて慌てないよう、今のうちにしっかり確認しておくと安心です。
大切なのは、一度に完璧に整えることではなく、最終更新が「最近」である状態を保ち続けることだと考えられます。毎月同じ日に予定を入れておくなど、忘れないための仕組みを作っておくとよいでしょう。
自社だけで判断が難しい場合
何を優先して直せばいいのか、どこまで手を入れればいいのか、判断がつかない場合もあるでしょう。特に、口コミへの返信の仕方一つとっても、どこまで丁寧に対応すべきか迷うことがあるかもしれません。低評価の口コミに対してどう返信すればよいか、文面を考えるだけでも時間がかかってしまう、という声もあるでしょう。
このような場合、現状を一緒に整理するという意味で、外部の専門家に相談するという選択肢もあります。第三者の視点が入ることで、自社では気づきにくかった改善点が見えてくることもあるでしょう。長年同じ状態で運用してきた場合、何が古くなっているのか自分たちだけでは気づきにくくなっていることもあります。
まとめ
Googleビジネスプロフィールの放置は、検索での見つかりやすさだけでなく、顧客体験・信頼・採用活動にも影響する可能性があると考えられます。開設したまま忘れられているプロフィールがあるとしたら、それは日常的に見込み客の目に触れている場所が手つかずのままになっている、ということでもあります。ホームページのリニューアルほど大がかりな話ではないからこそ、後回しにせず取り組みやすい部分でもあるでしょう。
完璧な運用を目指す必要はなく、まずは月1回15分程度の点検から始めてみてください。小さな積み重ねが、見込み客に伝わる印象を少しずつ確実に変えていくはずです。


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