SEO記事の外注を始めて、記事の本数自体は着実に増えている。それなのに、検索順位もアクセス数も、期待していたほど動かない——そんな状態が続いている会社もあるでしょう。外注費だけがかさんでいくように感じ、このまま続けていいのか不安になることもあるかもしれません。
「外注すれば記事は増えるはず」という期待でスタートしたものの、増えているのは記事の本数だけで、問い合わせや売上にはつながっていない、という声もよく聞かれます。
この記事では、外注した記事が成果につながらないときによく起こっていることと、改善の方向性を整理します。

記事は毎月増えているのに、順位もアクセスも全然変わらなくて、正直何が悪いのか分からないんです

実は、外注先の問題というより、依頼する側の準備に原因があることが多いんですよ
記事は増えているのに、成果が出ない
外注を始めた当初は、記事が増えていくこと自体に手応えを感じるものです。しかし数ヶ月経っても順位やアクセスに変化がないと、「外注のやり方が間違っているのでは」と感じ始めることがあります。ここで慌てて外注先を変えたり、内製に戻したりする前に、まず何が起きているのかを整理する価値があります。
特に、外注を始めてから一度も記事の内容を細かく見返していない場合、実際にどんな記事が納品されているのか、改めて確認してみる価値があります。忙しさのあまり、納品された記事にざっと目を通すだけで公開してしまっている、というケースも少なくありません。公開して終わりではなく、公開後に読者からの反応や検索順位の変化を振り返る機会を作ることも、状況を把握するうえで役立ちます。
丸投げで起こりやすい3つのこと
商材・ターゲット理解が共有されていない
外部ライターは、自社の商材やターゲットの悩みを、最初から深く理解しているとは限りません。依頼内容が「このキーワードで記事を書いてください」程度にとどまっていると、表面的な情報にとどまりがちで、他の記事との差別化ができない内容になりやすいと考えられます。競合サイトを見ながら似たような構成でまとめただけの記事になってしまうこともあります。自社ならではの視点や、実際の顧客とのやり取りから得られる知見が反映されないまま、一般論だけの記事が量産されてしまうことも起こりえます。
発注側の基準(構成・執筆ルール)が整備されていない
構成のテンプレートや執筆ルールを用意せずに依頼すると、ライターごとに記事の質やトーンがばらつきやすくなります。複数のライターに依頼している場合、この差はより目立ちやすくなります。読者から見ると、同じサイトなのに記事によって信頼感が違う、という印象を与えてしまうこともあります。見出しの付け方や強調表現の使い方といった細かいルールも、共有していなければライターごとの判断に委ねられてしまいます。
フィードバックが蓄積されない
修正指示を出しても、その場限りの個別対応で終わってしまうと、同じような課題が次の記事でも繰り返されることがあります。毎回同じ指摘をしているのに改善されない、と感じる場合、指摘内容がルールとして共有されていない可能性があります。担当者が変わった際に、それまでの指摘やノウハウが引き継がれず、また一から同じやり取りを繰り返すことになるケースもあります。
この3つを整理すると、次のようになります。
| 起こりやすいこと | 改善の方向性 |
|---|---|
| 商材・ターゲット理解が共有されていない | 依頼時に対象業務・顧客像を言語化して伝える |
| 発注側の基準(構成・執筆ルール)が整備されていない | 構成テンプレート・執筆ルールを用意する |
| フィードバックが蓄積されない | 修正指示をルール化し、次の記事に反映する仕組みを作る |

なるほど、ライターさんの腕の問題だと思ってました

もちろん相性はありますが、商材理解や執筆ルールを渡せているかどうかの方が、実は影響が大きいんです
「外注が悪い」のではなく「発注の設計」の問題
ここまでの3つに共通しているのは、外注先の能力だけでなく、発注側の商材理解・執筆ルール・フィードバックの仕組みも、成果を左右する要因になり得るという点です。内製・外注のどちらを選ぶ場合でも、こうした運用設計を確認しておくことが重要です。逆に言えば、この3つを整理するだけで、外注先を変えなくても状況が改善することもあります。
外注先を変更する前に、今の依頼の仕方に見直せる余地がないかを確認しておくことをおすすめします。乗り換え自体にも時間とコストがかかるため、まずは発注の設計を整理してみる方が、遠回りに見えて着実な場合があります。
「安いから」で外注先を選んでいないか
丸投げが起こりやすくなる背景には、外注先を選ぶ段階での判断も関係していることがあります。特に、価格の安さだけを基準に外注先を決めた場合、依頼できる範囲が限定的で、構成やキーワード選定まで踏み込んだ提案を受けにくいことがあります。「とにかく安く記事数を確保したい」という発想で選んでしまうと、量産はできても、成果につながる質を確保しづらくなる可能性があります。
安価な外注先が悪いというわけではありませんが、価格に応じて「どこまで任せられるのか」の範囲は変わります。依頼する際は、執筆だけを依頼するのか、構成案の作成やキーワード選定まで含めて依頼するのかを、事前にすり合わせておくとよいでしょう。すり合わせをしないまま依頼範囲の認識がずれていると、後になって「思っていた内容と違う」という行き違いが生じることもあります。
改善の方向性――企画・監修は自社、執筆は外部というハイブリッド型
外注を機能させるための一つの考え方として、企画立案や最終的な監修は自社で持ち、実際の執筆だけを外部に依頼する、という役割分担があります。完全に丸投げするのではなく、どこまでを外部に任せ、どこを自社で持つかを事前に整理しておくことで、外部に任せる範囲と自社で持つ範囲を整理しやすくなります。
具体的には、記事のテーマや想定読者、伝えたい自社の強みといった「企画」の部分は自社で用意し、それをもとにした執筆を外部に依頼する、という分担が考えられます。納品された記事についても、公開前に自社の視点でひと通り目を通し、事実関係や自社の主張とズレがないかを確認する工程を挟むと、品質のばらつきを抑えやすくなります。この確認作業自体を毎回ゼロから考えるのではなく、チェックリストのような形で残しておくと、担当者が変わっても同じ基準で確認できるようになります。
内製と外注のどちらが向いているかの判断基準については、別記事で詳しく整理しています。また、更新体制そのものに課題がある場合は、こちらの記事も参考になります。
自社だけで判断が難しい場合
商材理解を伝えるための資料をどう用意すればいいか、構成のルールをどう作ればいいか、といった整理自体が難しいと感じる場合もあるでしょう。特に、社内にライティングやSEOの知見を持つ人がいない場合、何をルール化すればよいか自体が分からないこともあります。既存の記事を見返しても、何が良くて何が悪いのか、判断基準がないまま感覚で評価してしまっていることもあるかもしれません。
このような場合、現状の外注の進め方を一緒に見直し、改善の方向性を考えるという意味で、外部の専門家に相談するという選択肢もあります。第三者の視点が入ることで、社内では気づきにくかった発注の設計上の課題が見えてくることもあります。
まとめ
外部ライターに丸投げした記事が成果につながらないとき、「外注が向いていない」と結論づける前に、商材理解の共有・執筆ルールの整備・フィードバックの仕組みという3つを確認してみることをおすすめします。この3つは、外注先を変えるより先に、自社側で見直せる部分でもあります。時間をかけて外注先を探し直すより、今の依頼の仕方を見直す方が、早く成果につながる可能性もあります。
まずは、今依頼している外注先に、自社の商材やターゲットについてどこまで伝えられているかを振り返るところから始めてみてください。


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